パチンコ業界に特化した人材採用支援を行うパック・エックスが、ホール企業の採用意欲について毎月まとめている「パチンコホール企業の転職市場状況」によると、2019年の1月は平均値よりやや高めで推移しており、過去5年間の同月で見ると平均を唯一上回った年で、大変活発的に動いていることが分かった。
この数値について同社の滝沢統括マネージャーは「1月は平均を下回るのが例年の動きだが、昨年から続く営業課題、組織強化に向けたミドル層、ハイキャリア層の高い採用ニーズに加え、春に向けたホール現場の人員補強を目的に班長や副主任といったローキャリア層の採用に前倒しで着手するホール企業が増えたことがあげられる」とし「業界の難題、課題に対する自社の今後の取り組みのためという意味合いが強くなる一方で、人材難、人手不足に対する危機意識はますます強まり、採用活動の優先度が必然的に高まる傾向にある」と話す。
「パチンコホール企業の転職市場状況」はパック・エックスが独自に算出している指標。数値が平均値1よりも高いとパチンコホール企業の求人が多いということになり「採用熱が高い」ことを、平均値1よりも低いと求人が少ないということになり「採用熱が低い」ことを示す。
市場では、昨年来ホールが行う広告宣伝に関する新たな自主規制を設ける動きが活発化している。なかでも「ライター取材」と称したイベントについては、今年に入ってからも札幌方面遊協や岩手県遊協が相次いで新たな規制を打ち出しており、今後もこの傾向は広がりを見せそうだ。ホールの広告宣伝については、そのすべてが否定されているわけではないが、「ギャンブル依存対策」という国を挙げての取り組みが進められているなかで業界に対する社会的な批判が高まっている状況下にあっては、これまでのような抜け道探しではなく、社会からの視線に対してどのような姿勢を示すのかが問われている。
転職市場の今後について滝沢統括マネージャーは「ホール企業の採用ニーズが例年を大幅に上回る水準で推移している中、求職者動向についても年明けは予想以上の動きが見られ、1月中旬以降にますます活発化しその状態が持続されている」としており「多くの雇用が生まれるだろう」と話す。一方で「2月は例年通りであれば1月以上に求職者が活発的に動く時期だが、昨今の人手不足傾向から業種問わず採用ニーズが高まり始めることが想定される」とし「如何に早く応募処理、面接対応するか、という点は特に意識していただきたい」と警鐘を鳴らした。
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